公開日2025.7.31
新型GRヤリスを徹底解説!前モデルとの違いや進化したポイントは?【2025年版】

新型GRヤリスは、トヨタが誇るコンパクトスポーツカーとして、さらなる進化を遂げました。2025年モデルでは走行性能の向上や内装の快適性がアップデートされ、よりスポーティで洗練された一台に仕上がっています。この記事では、新型GRヤリスの特徴や既存モデルとの違いについてご紹介します。
GRヤリスとは?

GRヤリスは、トヨタのモータースポーツ部門「TOYOTA GAZOO Racing(TGR)」によって開発されたスポーツカーです。「モータースポーツを起点としたもっといいクルマづくり」というコンセプトのもと、コンパクトカーである「ヤリス」をベースに開発され、スーパー耐久シリーズや全日本ラリー選手権などさまざまなモータースポーツに参戦し続けています。
過酷なレースに挑み続けるドライバーからのフィードバックを受け、GRヤリスは進化を続け、2025年にも進化した改良版が登場。ドライバーのためにこだわり抜かれた走りを楽しみたい方におすすめの一台となっています。
GRヤリスのデザイン

GRヤリスでは、モータースポーツにて勝つためのデザインを追求。そのため、ベースはヤリスでも細部まで軽量化や機能性の強化が図られています。
エクステリアでは、大型のロアグリルにスチールメッシュを採用。軽量化と冷却効率の向上、さらには走行時の耐久性を確保し、精悍でタフな印象を演出します。また、サイドロアグリルの開口部やバンパーサイドに配置されたサブラジエーター、熱を排出するアウトレット機構により、エンジンやブレーキ系の冷却性能も高水準で確保されています。
車体上部では、CFRP(炭素繊維強化プラスチック)製のカーボンルーフを採用。軽量化とともに車両の重心を下げ、操縦安定性の向上に貢献しています。さらに、アルミ素材を用いたボンネットやドア、バックドアによって徹底的な軽量化を図っています。
足回りにもこだわりがあり、軽量かつ高剛性な鍛造アルミホイールが標準装備され、ばね下重量の低減と優れたハンドリング性能を実現。タイヤには高グリップなスポーツタイヤが装着され、路面追従性とトラクション性能が高められています。
リヤデザインでは、空力性能のさらなる向上を目指し、バンパー下部に空気を効率よく抜く開口部を設けるなど、エアロマネージメントを強化。操縦安定性と排熱効果の両立を実現しています。さらに、一文字に光るテールランプはGRヤリスの個性を際立たせるとともに、競技中の飛び石や排気熱による破損を防ぐため、バックランプやフォグランプなどのリヤランプ類を上方へと集約。その洗練されたリヤビューには、速さと耐久性を両立するための工夫が凝縮されています。
GRヤリスの内装

GRヤリスのコックピットは、プロのレーシングドライバーのフィードバックを基に設計された「ドライバーファースト」の仕様です。メーターとディスプレイオーディオを下げることによる優れた前方視界、安定感のあるフットレスト、センターディスプレイを運転席側に向けるなどによる情報・操作の集約などが特徴であり、操作系やシート位置を調整することでドライビングポジションを最適化しています。
GRヤリスの走行性能
GRヤリスはモータースポーツの現場から生まれた車であるため、走行性能には非常に多くのこだわりが詰まっています。
パワーユニットである「1.6L 3気筒ターボダイナミックフォースエンジン」は、あらゆるシーンでのレスポンスを高め、レースで勝利するための出力・トルクを向上させたエンジンです。アルミダイカスト製シリンダブロックの浅底ウォータージャケット化と細径ヘッドボルト化などにより、高出力・高レスポンスでありながら軽量化を実現しています。
特筆するべきは、トヨタ初の採用となるGAZOO Racing Direct Automatic Transmission(GR-DAT)。1.6Lターボエンジンと4WDの駆動を究極までに楽しむために開発された新型8速ATで、シフト操作に気を取られずに、ステアリング・アクセル・ブレーキに集中できるようになりました。プロ仕様のギア選択によりDレンジのままでも速く走ることができ、タイムアップも狙えます。
さらに、よりGRヤリスの性能を引き出したいドライバーのために「サーキットモード」を搭載。サーキット走行に特化した制御により、エンジンレスポンスやトラクションコントロールの介入を最小限に抑え、よりダイレクトでスポーティなドライビングフィールを実現します。これにより、サーキット走行を行うドライバーにとって、コーナリング時や加速時の操縦安定性が高まり、より高い走行性能を発揮できる仕様となっています。
GRヤリスのグレード
GRヤリスに展開されているグレードと主な特徴は以下のとおりです。
GR-DAT(8AT・4WD) | 6MT(4WD) | |||||
グレード | RZ“High performance” | RZ | RC | RZ“High performance” | RZ | RC |
車両重量 | 1,300 kg | 1,260 kg | 1,280 kg | 1,240 kg | ||
燃費 WLTCモード | 10.8 km/L | 12.4 km/L | ||||
全長 / 全幅 / 全高 | 3,995 / 1,805 / 1,455 mm | |||||
ホイールベース | 2,560 mm | |||||
フロントトレッド | 1,535 mm | 1,540 mm | 1,535 mm | 1,540 mm | ||
リヤトレッド | 1,565 mm | 1,570 mm | 1,565 mm | 1,570 mm | ||
乗車定員 | 4名 | |||||
価格(税込) | 5,330,000円 | 4,830,000円 | 3,910,000円 | 4,980,000円 | 4,480,000円 | 3,560,000円 |
グレードは、走りとデザインにこだわった最上位モデルである「RZ“High performance”」、スポーツ走行を楽しめる「RZ」、モータースポーツ参戦用の「RC」の3つです。それぞれのグレードにて、トランスミッションの違いとして「GR-DAT」か「6MT」を選択できます。
2025年5月より発売!新型GRヤリスはどこが進化した?

勝つためのデザインが施されたGRヤリスの新型が、2025年5月より発売されています。具体的な進化ポイントのいくつかをご紹介します。
GR-DATの進化
上記にてご紹介した8速ATであるGR-DATは、2025年の新型にてさらに進化しました。スポーツ走行時の応答性を改良するなどし、操作性と速さを両立、さらに性能が向上しています。
応答性と直進安定性を向上
シャシー部品の締結ボルトの頭部サイズを拡張、ボルトフランジの形状を変更、厚みをアップするなどし、ステアリング操作時の応答性や直進安定性が向上。これにより、車との一体感をより感じながらのドライビングが可能となっています。
乗り心地やハンドリングを改善
ボルトの変更などによる一体感の向上に合わせ、サスペンションのセッティングを再定義することで、車のコントロールと乗り心地の両立を実現。また、EPSチューニングによりステアリングのリニア感(操作に対して正確な操舵が返ってくるドライビングの感覚)を向上し、グレードごとのチューニングによりコントロール性やハンドリングが改善しています。
縦引きパーキングブレーキを全車メーカーオプションに
競技中の使用感を向上させた縦引きパーキングブレーキは、これまで一部グレードにおけるメーカーオプションでしたが、2025年のモデルからは全グレードで選択できるようになりました。
Toyota Safety Senseを全車標準化
スポーツカーだからこそ、いざというときの備えも重要です。2025年新型GRヤリスでは、先進の予防安全パッケージであるToyota Safety Senseを全車で標準装備としました。
プロドライバーの理想を詰め込んだ「エアロパフォーマンスパッケージ」

GRヤリスの優れた走行性能をさらに高める6つのアイテムをパッケージ化したものが、「エアロパフォーマンスパッケージ」です。エアロパフォーマンスパッケージはGRヤリスの冷却性能・空力性能を向上させるために妥協なく調整され、メーカーパッケージオプションとして2025年秋以降に登場予定となっています。
エアロパフォーマンスパッケージには、走行中のエンジンルームの熱を放出する「ダクト付きアルミフード」、走行中に車体を持ち上げるような力が働くフロントリフト現象を抑制する「フロントリップスポイラー」、ホイールハウス内に溜まる空気を放出させる「フェンダーダクト」、ボディ下部の空気の流れを調整し空力性能を高める「燃料タンクアンダーカバー」、高速走行時の安定操縦やブレーキング時の左右に揺れるスネーキング現象抑制に寄与する「可変式リヤウイング」、リヤバンパーが空気抵抗を高めてしまうパラシュート効果を抑制する「リヤバンパーダクト」の6つが含まれています。
まとめ
モータースポーツで勝つためにデザインされ、ドライバーのフィードバックを受けながらなお進化を続けている「GRヤリス」。とにかくスポーティで洗練されたドライビングを楽しみたい方におすすめで、最新のToyota Safety Senseが全車標準装備となったことから公道でも安心して運転できます。
トヨタカローラ広島では、GRヤリスの試乗を行っています。気になる方は以下ページから詳細をご確認ください。
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