公開日2025.5.10
梅雨時期に備えよう!車の雨対策と運転時の注意点について

高い湿度、不純物を含んだ雨水などにより、梅雨は車が汚れやすい時期です。前もって雨対策を施しておくことで、車をきれいに保ち、長持ちさせ、安全運転にもつながります。
今回は、梅雨時期に備えてやっておきたい車の雨対策についてご紹介します。
梅雨時期の車で気をつけたいこと

雨の日が多く、そうでなくても湿度の高い梅雨時期は、車のメンテナンスも特別気をつけたい季節です。ここでは、梅雨時期の車で注意しておきたいポイントをご紹介します。
水滴や不純物によるボディの汚れ
梅雨の時期は雨の日が多く、水滴による汚れがどうしても付きやすくなります。雨水には空中の不純物も含まれており、とくに梅雨時期には黄砂やPM2.5などの影響も考えられるため、不純物によって車が汚れることもあります。
また、雨が降ったあとに晴れると、水滴が乾く際にウォータースポットと呼ばれる汚れが残ってしまうことがあります。これは、車体に付着した水滴が太陽光の熱をレンズのように集め、塗装面を焼き付けることにより起こります。
湿気による室内のカビ・臭い
梅雨時期は普段と比べて湿度が高くなるため、エアコンのカビや室内の臭いなどのリスクが高くなります。また、雨が降っているときに外出すると、車から出入りするときに雨水が入ってしまうこともあり、室内の湿気上昇の原因となります。
隙間からの雨漏れ
車は、雨が室内に入らないようにドアのフチに「ウェザーストリップ」が付けられています。また、ウェザーストリップの周囲に水抜き穴を設け、上から流れてくる水を車外に排出する機構を備えた車もあります。
長く乗っている車は、ウェザーストリップの劣化や水抜き穴の詰まりにより、雨からの保護がうまくいかず、雨漏れが起きることがあります。
雨天時の視界の確保
梅雨時期に限ったことではありませんが、雨天時には視界が悪くなるため、安全に運転できるようできるだけ視界を確保することも重要です。雨天時の視界不良は交通事故の原因となるため、梅雨時期の前を機に対策を行うのがいいでしょう。
車のスリップ・ハイドロプレーニング現象
雨天時には路面が濡れるため、タイヤがスリップするリスクが高くなります。とくに気をつけなければならないのは、タイヤが水面に乗ってしまい摩擦がなくなってしまう「ハイドロプレーニング現象」です。
梅雨時期の車のメンテナンス方法9選

梅雨時期の車をきれいに保ち、メンテナンスすることは安全な運転や車体を長持ちさせるためにも重要です。以下におすすめのメンテナンス方法をご紹介するので、ぜひ梅雨対策の参考にしてください。
梅雨時期こそ洗車を行う
雨が多く降る梅雨時期には、洗車をする頻度が少なくなるという調査もありますが、梅雨時期こそ洗車を行うのがおすすめです。
梅雨時期には車体に多くの水滴が付く他、上記にてご紹介したように雨のあとに晴れるとウォータースポットが発生する場合もあります。また、汚れによって塗装の色褪せ・雨ジミが付くことがあり、二酸化炭素を多く含んだ雨水により酸化共鳴が起こり、汚れや塗装の劣化につながります。
こうした汚れを取り除くためにも、梅雨時期こそ小まめな洗車がおすすめです。小まめな洗車により汚れやシミを吸着前に落とせる他、雨に濡れてホコリや汚れが乾かないうちに洗うことで細かい洗車キズを抑えることにもつながります。
また、洗車時のワックス剤の塗布は汚れ対策として有効ですが、雨の日に塗布するとワックス剤は落ちやすくなります。雨の日に洗車する場合は、コーティング剤の塗布のほうがおすすめです。
ボディカバーを使用する
屋外での駐車時に車のボディを雨から保護するためには、ボディカバーを使用するのがおすすめです。ボディカバーは雨を防げるだけでなく、通気性がいいタイプのものを選択すると湿気対策にもなります。
毎日車を使うという場合は、毎回ボディカバーを着脱することは大変ですが、一定期間乗らない場合はボディカバーによる保護を検討しましょう。
室内の湿気取りを行う
室内に湿気がたまると、嫌な臭いやエアコンのカビ発生のリスクがあります。
市販の除湿剤を室内に置いておくことで簡単に湿気取りができるため、梅雨時期は常備しておくのがおすすめです。また、室内に雨水が入らないように窓を少しだけ開け、換気を行うことも有効です。
エアコンフィルターを定期的に交換することも、車の臭い対策としておすすめです。エアコンフィルターの交換時期は使用頻度などによっても変わりますが、およそ1年での交換が推奨されているため、梅雨時期の前に交換する習慣をつけるといいでしょう。車のエアコンフィルター交換は簡単にはできないため、販売店にご相談するのがおすすめです。
雨対策グッズを活用する
除湿剤の他にも、室内の湿気対策となる雨対策グッズが多く発売されています。
例えば、室内用の傘差しがあれば、傘から雨水が座席などに飛び散るのをある程度抑制できます。また、防水シートやフロアマットを入れておくことで、シートなどに直接雨水が付くのを防ぎ、簡単にメンテナンスできるようになります。
ウェザーストリップのメンテナンス・交換をする
室内への雨水の侵入を防ぐウェザーストリップは、明確に交換時期が定められているわけではありませんが、劣化により雨漏れが発生してきた場合は交換がおすすめです。劣化すると、ゴムが固くなったりひび割れができたりするため、ご自身で簡単に確認できます。
ウェザーストリップはディーラーでの取り寄せやインターネット通販サイトから購入でき、交換は自分で行うことも可能ですが、不安な場合は業者に依頼すると安心です。
また、ゴム用のパーツ保護剤を使用することでメンテナンスし、長持ちさせることも可能です。
フロントガラスのガラスコーティングを行う
フロントガラスの撥水性を高め、雨天時の視界を良好にするためにはガラスコーティングがおすすめです。ガラスコーティングを施すことで、雨水が流れやすくなり、少ないワイパー頻度でも視界を確保しやすくなります。ガラスコーティングは市販グッズでも可能ですが、晴れているときにガラスの油膜を取ってから塗布するため、梅雨時期の前に対策するのがおすすめです。
ワイパーを交換する
ワイパーによる雨水の流れが悪くなってきたと感じたら、ワイパーの交換もおすすめです。ご自身で車に対応するワイパーを買ってきて交換することもできます。
なお、ガラスコーティングを行っている場合、コーティングに対応しているワイパーを使用するのがおすすめです。
ライト周りを点検する
雨天時には、ご自身だけでなく周りのドライバーや歩行者の視界も悪くなるため、ライト周りの点検は普段以上に欠かせません。球切れなどにより点灯しないライトがないかどうか、確認する習慣をつけましょう。
タイヤの点検・交換をする
雨の日のタイヤのスリップを予防するためには、タイヤの点検も必要です。タイヤに十分な溝がないと、排水性が落ち、スリップによる事故の原因となります。また、空気圧を正常に保つことで摩擦力をキープすることもできます。溝のチェック、空気圧の調整はガソリンスタンドなどで行えるため、梅雨時期の前に一度は確認しておくのがおすすめです。溝が少なくなってきた場合は、早めの交換を検討します。
なお、雨天時には視界が悪くなる他、車の制動距離も長くなるため、いつにも増して安全運転が必要です。とくに、高速で水面に乗ることでタイヤが路面に接地しなくなるハイドロプレーニング現象が起きると、ブレーキやハンドル操作が効かないため非常に危険です。水たまりに注意しつつ、速度の抑制や早めのブレーキを心がけましょう。
まとめ
梅雨時期には雨の日が増え、湿度も上昇するため、車を保護し長持ちさせるためにはさまざまなメンテナンスが必要となります。梅雨時期の前にメンテナンスをするように決めておくと、車が汚れやすい時期の前に対策ができるため、おすすめです。