公開日2025.2.17
車のメンテナンスはどう行う?自分でできること・プロに依頼すべきことを知ろう

愛車に長く乗り続けるためには安全性を維持する必要があり、それには定期的なメンテナンスが欠かせません。
今回は、車検とは別にメンテナンスが必要な理由とともに、自分でできるメンテナンスとプロに依頼すべきメンテナンスについてご紹介します。
自分で車のメンテナンスは必要?

車を保有していたら、道路を安全に走行できるように、車検と法定点検を受ける必要があります。法定点検は1年に1回なので、きちんと受けていればプロの点検とメンテナンスを受けられることになります。
しかし、車を長持ちさせて安全に乗り続けるためには、普段からご自身でメンテナンスを行うのがおすすめです。車検や法定点検の役割は第一に「チェック」であり、そのときにメンテナンス項目が多数に上ると費用がかさんでしまいます。普段からメンテナンスしておけば、こうした費用も最低限に抑えつつ、だんだんと自分の車の状態を把握できるようになっていきます。
車のメンテナンスの重要性
車は日々の使用の中で、さまざまな部品が劣化していきます。例えば、オイルやエアフィルター、バッテリー、ワイパーゴム、タイヤなどの消耗品は定期的な交換が必要です。これらを放置するとエンジンの効率が落ちたり、走行中に重大なトラブルが発生したりするリスクが高まります。定期的に整備工場などでメンテナンスしてもらいたいですが、ある程度はご自身でチェック・交換することも大切です。
また、日本では車検が義務付けられており、この検査を通過しないと公道で運転できません。車検では、ブレーキの状態や排気ガスの基準、ライトやウィンカーの正常な動作などが検査されます。車検直前になってから問題に気づくと、修理費用が高額になったり、検査に通らず車を使えない期間が発生したりすることもあります。日頃から点検しておけば、車検時の手間や費用を減らすことが可能です。
自分でできる!車のメンテナンス項目

車のメンテナンスは、専門の整備士に任せる部分もありますが、日常的な点検や簡単なケアは自分でも十分に対応できます。
洗車(目安:2週間〜1か月ごと)
車をきれいに保つことは、見た目だけでなく塗装の保護や錆の防止のためにも重要です。 洗車をする際は、まず水で全体の砂や汚れを流し、カーシャンプーを使ってスポンジで優しく洗います。特にホイールやタイヤ周辺は汚れが溜まりやすいので、専用ブラシでしっかり洗いましょう。 最後に水でしっかり洗い流し、吸水タオルで拭き取ることで水垢の発生を防げます。ワックスをかければ、より長く美しい状態を保つことができますが、ムラができやすいためプロに任せるのもおすすめです。
タイヤの溝と空気圧のチェック(目安:1か月ごと)
タイヤは車の安全性や燃費に大きな影響を与えるため、定期的なチェックが必要です。
まずはタイヤの溝の深さを確認します。道路交通法で定められている1.6mmを下回るとスリップサインが出てきますが、4~5mm程度になったらブレーキ性能に関わってくるため交換するのがおすすめです。
また、空気圧はガソリンスタンドに設置されたチェック機器を使って測定し、適正値に調整しましょう。適正な空気圧を維持することで、タイヤの寿命を延ばし、安全な走行を維持できます。
ウィンドウォッシャー液の補充(目安:1か月ごと)
視界の確保に欠かせないウィンドウォッシャー液は、定期的に確認して不足していれば補充しましょう。
ボンネットを開けてウォッシャータンクのキャップを探し、液量が少ない場合は専用のウォッシャー液を目安ラインまで入れます。冬場は凍結防止成分入りの液を選ぶことで、寒冷地でも安心して使用できます。
ワイパーゴムの交換(目安:1年ごと)
雨の日の視界を守るワイパーのゴムは、拭きムラやビビり音が出始めたら交換が必要です。
交換は簡単で、ワイパーを立ててゴム部分を外し、新しいゴムを溝に合わせて装着するだけです。ゴムが劣化していると雨の日の視界が悪化するため、定期的な交換を心がけましょう。
エアコンフィルターの交換(目安:1年ごと)
エアコンフィルターは、室内の空気を清潔に保つ役割を果たします。
交換方法は簡単で、助手席下のグローブボックスを外し、フィルターを取り出して新しいものに交換します。車両によって変わる場合があるため、取扱説明書を確認するといいでしょう。
特に花粉やホコリが気になる場合は、抗菌や脱臭効果のあるフィルターを選ぶと快適です。
冷却水の交換(目安:4年〜7年ごと)
エンジンを適切な温度に保つ冷却水も定期的な交換が必要です。
補助タンクの液量を確認し、減っている場合は補充します。
ただし、冷却水の交換作業は手間がかかるため整備工場に依頼するのがおすすめです。交換時期を守ることでエンジンの過熱や故障を防げます。
プロに任せたほうがいいメンテナンス項目

以下は、素人では難易度が高いため、専門店に任せたほうがいいメンテナンス項目です。基本的には車検や法定点検時にチェックされるので、以下の内容を把握しつつ、整備員のアドバイスを参考にしましょう。日常点検などのサービスを利用して、点検頻度を上げるのもおすすめです。
洗車
洗車は自分で行うことも可能ですが、専門店では高圧洗浄機や専用の洗剤を使った丁寧な仕上げが可能です。半年に1回、1年に1回など、室内清掃と合わせて専門店で洗車してもらうことで、車の状態をよりよく保てます。
また、傷の補修やガラスコーティングを行うことで、車の外観を美しく保つだけでなく、塗装の寿命を延ばす効果もあります。特に新車や高級車の場合、プロの技術で洗車を任せる価値は高いといえるでしょう。
タイヤのローテーションと交換
タイヤのローテーション(前後の入れ替え)や交換は、車の走行性能や燃費を維持するために重要です。特に、ジャッキアップやトルクレンチを使った適切な取り付けは、安全に直結します。さらに、タイヤ交換の際にホイールバランス調整も行うことで、走行中の振動を防ぎます。こうした作業はプロの設備が必要なため、専門店に依頼するのが安心です。
エンジンオイルの交換
エンジンオイルはエンジン内部の潤滑や冷却を担っていますが、一定距離を走ると劣化します。プロに依頼すると、使用状況に応じた交換を行えます。
また、作業中にエンジン周りの異常を発見することもあるため、定期的に専門店で交換するのが望ましいといえます。
オイルフィルターの交換
オイルフィルターは、エンジンオイルに含まれる不純物を取り除く役割を果たします。フィルターが詰まるとエンジン性能が低下するため、エンジンオイルの交換と一緒に定期的に交換することが推奨されます。
バッテリー交換
バッテリーが劣化すると、エンジン始動不良や電装品の動作不良を引き起こします。
交換時には、適切な容量やサイズのバッテリーを選ぶ必要がある上に、交換作業中に電装系のリセットが必要になることもあるため、プロに任せたほうが安全です。
ブレーキオイルの交換
ブレーキオイルは吸湿性があり、時間とともに劣化してブレーキ性能が低下します。
交換作業には、専用の工具と正確な手順が必要です。また、エア抜き作業を適切に行わないとブレーキが効かなくなる危険があります。プロに依頼することで、安全にブレーキオイルの交換が行えます。
エアクリーナーの交換
エアクリーナーは、エンジンに取り込む空気をきれいにするフィルターです。汚れたエアクリーナーはエンジン性能を低下させ、燃費にも悪影響を与えます。交換は比較的簡単ですが、エアクリーナーの状態を点検しながら適切に交換するには専門知識が必要です。
まとめ
車のメンテナンスは、定期的にディーラーや整備工場などでプロにお任せすることもできますが、自分でできる項目は日常的にチェックしておくのがおすすめです。こまめにメンテナンスしておけば、車の寿命が伸び、車検や法定点検時にもメンテナンス費用を抑えられる可能性があります。