公開日2024.12.27
車のフロントガラスの凍結を予防!冬を迎える前にやるべき凍結対策とは

冬の時期に悩まされるのが、車のフロントガラスの凍結です。今、自宅からの出発時や出先にて凍結してしまって困っているなら、本記事にてご紹介する対策をお試しください。
今回は他にも、車のフロントガラスが凍結してしまう原因や、普段からできる予防についてもご紹介します。
今すぐ直したい!フロントガラスの凍結を溶かす3つの方法

車のフロントガラス凍結は、適切な方法で対処すればあまり時間をかけずに解凍できます。解凍しないまま走るのは危険を伴うため、焦らず以下の方法を試してみてください。
エアコンのデフロスターで溶かす
最も確実ですぐさまできる対策は、エアコンのデフロスターを使ってフロントガラスを内側から温める方法です。
まずエンジンをかけ、エアコンを暖房モードに設定します。その後、デフロスター機能をオンにしてフロントガラスに温風を送ります。この方法は時間が少しかかる場合がありますが、たいていは数分程度で十分な視界を確保できるようになります。
解氷スプレーを使う
最も手軽で効果的なのが解氷スプレーの使用です。もしすでに持っていればすぐに使えますが、持っていないのなら、また凍結したときに備えて室内に置いておくのがおすすめです。
市販の解氷スプレーはアルコール成分を含んでいるため、凍ったガラスに吹きかけるだけで氷が溶けていきます。スプレーを均一にかけた後、ワイパーや布で溶けた氷を拭き取るとスムーズです。 ただし、使用後は換気を良くし、車の塗装部分にかからないよう注意しましょう。
エンジンスターターを使う
エンジンスターターを搭載している車であれば、遠隔操作でエアコンをかけて車内を暖めることが可能です。あらかじめデフロスターを設定しておくと、自動的にフロントガラスが温まり、氷が自然に溶けます。エンジンスターターがない場合も、エンジンをかけて室内を暖めることで同じ効果を得られます。
フロントガラス凍結を直したいときのNG行為

フロントガラスが凍結したとき、以下の方法を取ってしまうと逆効果となるため避けるようにしましょう。
お湯をかけて溶かす
すでにご紹介したように、凍ったフロントガラスに熱湯をかけるのはNGです。フロントガラスは急激な温度変化に弱いため、特に寒冷時には熱膨張でひび割れや破損するリスクがあります。
フロントガラスの氷を叩いて割る
凍結したガラスに直接力を加えると、ガラスに傷がついたり、ひび割れが生じたりする可能性があります。また、氷の破片が飛び散ることで二次的な危険も考えられます。スノーブラシやスクレーパーを使い、優しく氷を除去する方法をおすすめします。
ドアのパッキンが凍ったときに無理やり開ける
車のドアが凍結している場合、無理に力を加えるとゴムパッキンが剥がれたり、破損したりする恐れがあります。ドアの隙間にぬるま湯を流すか、解氷スプレーを使用して溶かしてからゆっくり開けるようにしましょう。
なぜ凍る?車のフロントガラスが凍結する原因
そもそも、なぜ車のフロントガラスは凍ってしまうのでしょうか。
フロントガラス凍結の原因は「放射冷却」
フロントガラスが凍る主な原因は、放射冷却によるものです。
放射冷却とは、地面や物体(ここではフロントガラス)が熱を放出し、冷える現象を指します。この際、フロントガラスの表面温度が周囲の空気温度よりも低下し、水分が氷結するのです。
放射冷却はどんな気象条件で起こりやすい?
放射冷却によりフロントガラスが凍結しやすいのは、「冬、夜間に雲がなく、風がなかった日の次の朝」です。
放射冷却が起こるのは、地表が日中に吸収した熱が夜間に宇宙へ放出されるためです。雲がないと熱が逃げやすく、地表の温度が急激に下がるため、特に晴れた夜に放射冷却が起きやすくなります。風が弱い場合も、冷たい空気がその場にとどまるため冷え込みが進みます。空気が乾燥していると熱が吸収されにくく、放射冷却がさらに強まります。
車のフロントガラス凍結を予防する3つの方法

車のフロントガラス凍結を防ぐための具体的な方法を解説します。事前に対策をしておけば、いざ出発したいというときに焦らずに済みます。
撥水剤でコーティングする
撥水剤をガラスに塗布しておくと、水滴が付着しにくくなり、凍結を予防できます。また、雨天時には視界の確保にも役立ちます。
撥水コーティングをするには、まずガラスを綺麗に洗い、汚れや油膜を取り除きます。次に、乾いた状態のガラスに撥水剤を均一に塗布します。完全に乾燥したら、クロスで磨いてムラをなくせば完了です。撥水剤の効果は時間とともに薄れるため、定期的な塗り直しが必要となります。
専用の凍結防止シートで覆う
夜間、フロントガラスを直接冷えから守るために、専用の凍結防止シートを被せることも効果的です。霜や雪の付着を防ぎつつ、温度の低下を和らげることで凍結しにくくなります。 シートが風で飛ばないよう、ワイパーや重りを使って固定しましょう。
車を屋根のある駐車場に入れる
可能であれば、車を屋根のある駐車場に保管しておけると理想です。
ガレージやカーポートのような屋根付きの駐車場を利用すると、外気温の影響がフロントガラスに及びにくくなります。また、霜や雪が付きにくくなるため、凍結リスクが少なくなります。
屋根付きの駐車場が難しい場合でも、建物の風下や壁際など、風の影響を受けにくい場所に駐車することで冷え込みを軽減できます。
まとめ
車のフロントガラスの凍結は、ぬるま湯を用意できるならすぐに溶かすことが可能ですが、フロントガラスにエアコンを当て暖房をかけることでも十分に早く溶かすことができます。解氷スプレーやエンジンスターターなど、他にも備えておくと安心です。
また、フロントガラスの凍結は普段からある程度予防できるため、いざというときに焦らないように対策しておきましょう。